1475412006442 毎年開かれる歴代会長会。
今宵の会場は「後楽荘」。
明治後期、岐阜町の大店「伊勢嘉商店」四代目によって築造されたという。
「萬松館」とともに、岐阜の老舗料理屋として知られた店である。
小生も獣医師会役員でいた頃から何度か使ってはいるが、立派な日本庭園とともにその佇まいには毎回感動する。
玉宮界隈の居酒屋も良いが、歴史の重さに裏打ちされた料亭の味は、器や盛り付けの妙も相俟って、やはり一味違う。

小生が羽島ロータリークラブ第四十四代会長を務めてからもう5年。
まさかこんなふうに、これらお歴々と歴代会長の集いの場に同席できるなどとは考えてもみなかった。
支えてくださった皆様に、ただただ感謝の気持ちで料理に舌鼓を打ち、美酒に酔いしれた。

その最中、突然「中締め」のご指名である。
そういった役目には慣れっこの小生だが、さすがに緊張し、酔いが吹っ飛んだ。
歴代会長のご苦労と、来年五十周年を向かえその記念事業に取り組む会長江レクトのご心労に対しての慰労と感謝を述べ、定法通り一本で締めてお開きとなった。

その後は当然のごとく、仲良し仲間と二次会に引きずられた。
何でもそうだが、物事の裏事情というものは、こういう場所であからさまになる。
胸に燻っていたモヤモヤが、ようやく解消された。
それと同時に、様々な新情報も仕入れ、小さな脳みそがパンパンになったところで、解散。

最後の仕上げは、馴染みの居酒屋。
ここの大将、昔は社交ダンスで鳴らした御仁らしい。
ダンス談義に花を咲かせ、しこたま呑んで日付が変わり、意を決していつものタクシー。
パラついていた雨に湿った、新調したてのスーツもすっかり乾き、ふんわりとした気持ちで我が家の玄関を開けた。
後の記憶はない。