初詣が三日になったのは、別に、飲んだくれていたわけではない。
単なる仕事上の都合なのだ。
これほどに忙しく、また気忙しい年はほとんど記憶に無い。
とはいえ、ようやく一段落ついた今日は、やっぱり初詣！
自宅の神棚と氏神様への参拝を済ませ、目指すは「お千代保稲荷」。
商売繁盛にご利益があることで、広く知れ渡っている。
毎月末のお祭りには、この地域の商売屋さん、そして夜の社交業の皆さんで深夜まで賑わう。
そんな人出を遥かに超える異次元の混雑を呈するのが、初詣なのだ。
沿道に待ち受ける強烈な渋滞もなんのその、ようやく射止めた駐車場は、大鳥居の脇だった。
この幸先良さに気を良くして参拝客の列に並んだが、入場制限が徹底した行列をじりじり進むこと30分！
今度は、お社前の拝礼の行列に並ぶこと更に10分！
やっと順番が回ってきた。
型どおりのお参りを済ませ、帰り道の散策をと思ったが、この混雑ではそれも困難。
そそくさと駐車場の車を探すこととした。
宮司であった森さんは、しばらく前にご逝去されたが、ロータリークラブ繋がりで親しくさせていただいた。
ここにお参りした月は、売り上げのグラフがグッと上がるから不思議ではあるが、森宮司のお守りの賜物と感謝している。
それでもと、出口近くの路地に入ればそこそこの出店せも並ぶ。
そこで購入したのはフライビーンズ。
皮ごと食べるのが小生のスタイルだ。
こいつをツマミにやるビールの一杯が、今から待ち遠しい。
苦しい時の神頼みとはよく言ったものだが、今年のそれは少し違う。
単なる商売繁盛だけではない、これからの人生の展望とでも言おうか、己の覚悟のほどが試されているような気がしたのは、やはり歳のせいか？
