1448425462343ある人の紹介で、「茄菜草」という喫茶店に出掛けてみた。
普通なら「かなくさ」と読むところを、あえて「ななくさ」と読ませるところに、店主のこだわりを感じる。
それはご自身の名前にもいえ、後藤佳子(けいこ)を「かつらこ」と名乗ることでもわかる。

忠節橋を南に下りてすぐを西に入った、閑静な住宅街にあるお店だ。
当然ながら、流れの飛び込み客を相手にはしていないだろう。
古くからの常連や口コミで訪れる客たちが 自分の大切な居場所を守るようにして、大事にされてきたお店に違いない。

144842532073314484252453271448425310432 1448425256781露出させた黒い梁が、白の漆喰壁とのコントラストと共に、古民家風の風情を際立たせている。
店内に配された調度品や絵画も、店主のセンスを感じさせる落ち着いた上品さを醸している。
それらが相俟って、ゆったりとした時間の流れを実感できる、今となっては数少ない喫茶店といえるだろう。

こういうお店でのオーダーは、ホットコーヒーと決めている。
もちろんブラックで!
注文を受けてから豆を挽き、じっくりとドロップされた珈琲の味は流石に美味い。
1448425226829店主お手製のスイーツの前評判ももらっていたが、本日のお勧めは固焼きチーズケーキ。
迷わずお願いしたのだが、甘さを控えた濃厚なチーズ風味と舌触りに、珈琲の味が引き立つ。

今日はカウンター席に着いて様子を窺ったが、次回からはテーブル席やソファーに身を委ねながら、静かなひと時を楽しむのもイイだろう。

喫茶店といえば、コメダや、なんと読むのか意味不明な漢字を当てた店にしか行っていなかった小生だが、こういった本物に出会うことで また新たな人生の幕開けを予感することができた。

1448425198061出会うということ、何を大切にするのかの意味を、改めて教えられる想いがしたお店であった。