大垣ハーフマラソンを完走した。

今年も最後の月になった。
一年が12ヶ月なのはわかっているが、一つの目標に向かって費やす日々の積み重ねにはあまりに短い時間である。

本年4月、長良川清流マラソンを完走したことは既に語った。
それは、その一年前に生じたアクシデントである膝蓋骨骨折からの、リベンジに他ならなった。
そういう思いが強すぎたせいか、ある種の燃え尽き症候群的な一時期に見舞われ、その結果、体重は3キロも増えトレーニングも振出しに戻ってしまった。
とはいえ、痛みに耐えながらのそれとは違い、走りそのものを楽しむことができるようには回復していた。

何事もそうだが、何かを継続するためには、目標を定めることが不可欠だ。
では、その目標とは何か。

この歳になると嫌でも体力・気力の衰えを感じざるを得ないシテュエーションに遭遇する。
そんな我々には、健康と若さの維持増進が何よりも大切だ。
とはいうものの、自己新記録という言葉にはまだまだ魅力を感じるだけの色気は残っている。
40代50代の頃の身体能力は期待できないとしても、それに近づくことくらいはまだまだ可能なはずだ。
もっと言うなら、一度失われたプライドと自己実現を取り返す一つの行動としての位置づけだろうか。

そんな小難しいことはどうでもいいが、己の肉体を酷使し、激しい息遣いと鼓動の高鳴りを実感する時、自身に眠る若いパワーと青春の伊吹を全身に感じる。
走り終わって地べたに腰を下ろし、長良川の清流と遥かな山々を眺めるとき、泣きたいくらいの複雑な感情が襲う。
来た道、行く道。
今俺は、人生の道程の何処の辺りに腰掛けているのだろうなどと考えていると、こういう一種の悪足掻きがどこか愛おしくもある。

モチベーションの維持に大切なのは、来年の話よりも当面の目標だ!
よし、これからは数カ月に一度はハーフマラソン大会にエントリーしよう!
そうすれば燃え尽きている暇などない。

そこで組み込んだのが大垣ハーフマラソンだった。
この歳になると、毎日のランニングはきつすぎて、ダメージばかりが積もっていく。
小生には週3回が最も合っているように思える。

いずれにせよ、体というやつは正直で、走った距離しか報われない。
その意味でも、今回の大会には時間が足らなかった。
しかし、春の清流マラソンの時よりは明らかに向上しているはずだ。

ゴール前60メートルから、猛ダッシュ1
7~8人をゴボウ抜きにしてゴールを決めた。
なんと心地よい感覚だろう。
タイムなどどでもいいのだが、一応、自己新でゴールしたことを報告したい。

来年もまた、長良川清流マラソンにはエントリーしているが、モチベーションの保持のため、三月の豊橋ハーフマラソンも。
最終の目標は、古希の記念にフルマラソンを完走すること。
大それた望みかもしれないが、夢は大きいほどよい。

今回の完走で、自分へのご褒美を惜しみなく奮発した。
同日開かれていた「モオムアトリエパーティー」へ。
お酒はもちろん、ユニークな面々の豊富な話題に酔う。

20時も過ぎ、心地よい疲れと酔いを感じながら、家路につく。

そのままベッドに潜り込んだ。