昨年、27年間皆出席の表彰を受けた羽島ロータリークラブの納涼例会が開催された。
時の親睦委員会が、毎年違った企画を捻るのだが、今回は長良川鵜飼 観覧。
とはいえ、これで何回目になるだろうか。
関の小瀬鵜飼も情緒溢れて良いのだが、やはり長良川のそれは身近で華やかで親しみが深い。

14726115854471300年の歴史を誇る長良川鵜飼、時の権力者に愛されてきた。
織田信長は「鵜匠」という地位を授け鵜飼を保護し、徳川家康はたびたび岐阜を訪れ鵜飼を楽しみ、岐阜でつくらせた鮎鮨を江戸まで運ばせたという。
チャールズ・チャップリンもまた2度の鵜飼見物に訪れ、絶賛したと言われる。
長良川の鵜匠は6人。
正式には宮内庁式部職 鵜匠といい、代々世襲で親から子へとその技が受け継がれる。
 長良川の鵜飼用具一式は、国の重要有形民俗文化財に、鵜飼漁の技術は、国の重要無形民俗文化財に指定され、鵜匠が鵜をはげます「ホウホウ」という掛け声や舟べりをたたく音が「日本の音風景百選」に選ばれている。
…とは、乗船前の鵜匠による解説の受け売りである。

1472611614475 14726116271231472611640054さあ、いよいよ乗船だ!
さすがロータリー、ひときわ大きな風流屋形船に、コンパニオンのお嬢さん達も仕事を忘れ!?心なしかウキウキと…。
お料理を目の前にして、会長の挨拶もそこそこに「カンパーイ!!!」

14726117013971472611711346踊り舟には浴衣姿のおねえさん。
扇の舞が優雅な気分に色を添える。

暮れなずむ西の空に屋形船のシルエットが浮かび、吊るした提灯の明かりに照らされて、楽しげな宴席の様子が垣間見られる。

とっぷりと暮れ、お酒も十分に回ってきた頃にはいよいよ鵜飼舟のお出ましとなる。
14726117241741472611731131 - コピー1472611736571間近に迫る鵜舟の船首には赤々と燃える篝火が、激しく火の粉を散らす。
照らされた川面には鵜匠の巧みな手縄裁きに、忙しく動き回る鵜の姿がはっきりと見て取れる。

今宵は川の水量の都合で総絡みは見られなかったが、何度も観覧船をかすめる鵜船の灯りに仲間の顔も赤く微笑み、アルコールの効き目と相俟って、皆ご満悦。
強制収容された柳ヶ瀬のラウンジでの二次会をこなした後は、気楽な行き付けの居酒屋へ。

こういう非日常を楽しく思えることの幸せを大切にしなければ。
まだまだこれからの人生だ。
楽しいこと一杯見つけよう。

十分な仕上げをし、いつものタクシーに乗り込む。
ドライバーとの会話も弾む晴れた夜であった。