昨夜の酒が残っていたのか、昼飯は無性にこってりしたものが食いたくなった。
こんな日は豚カツに限る。

14512241467521451224155702仕事の関係でよく通る道沿いに「とんかつや」はある。
以前から気になってはいたが、最近この店の評判を聞いて一度行ってみたいと思っていた店だ。
ランチ時間ギリギリに滑り込みセーフ。

一歩店内に入ると、普通の豚カツ屋とは違った雰囲気に先ず驚く。
カギ型に並んだテーブル席だけ。
1451224173664その奥に調理場がアイランド形式に設えられている。
白衣に白帽を冠った亭主が、凛として客と向き合う形で仕事をしている様は、一種の緊張感を感じさせる。

様々な高級ブランドの豚肉を使用したメニューがあったが、
ここは基本の岐阜ケントン、ロース肉200gの定食を注文!

揚げ油にも拘りがあり、ラードと太白胡麻油をブレンドしたものを使っているそうだ。
さすがに、衣がカリッとサクッとといった感じで、看板に偽りはなさそうだ。
揚げ具合もちょうど良く、柔らかくて肉の風味もしっかり感じられる。
1451224166123時に肉の中央がピンクのものに出くわすが、小生は、このくらいしっかりと火を通した方が好みである。
ソースには、とんかつ醤油、醤油、とんかつソース、岩塩、みぞれポン酢等があり、どれもこの店の特性でカツの味を引き立てていた。
付け合せのキャベツの千切りも、丁寧な包丁さばきで絶妙の細さがとても食べやすく歯ざわりも快い。
ランチ終了時間間際で、数組の客だけだったが、待合用の長椅子の数が飯時の繁盛振りを物語っている。

身も心も満たされた小生、心残りなく岐路に着いたが、
不思議に、こういう店に出合った日は、終日幸せな気分になれる。
すなおに感謝の気持ちが湧くというものだ。
振り返って、我が身の在りようはいかに…。
亭主の醸し出す緊張感は、本物だったようだ。