11月7日(土)記。

晩酌が日課となっている小生ではあるが、それでもなお「飲みたい」と思う日はある。
桜が咲いただの、花火が上がっただの、雨だ雪だと、♪日本全国酒飲み音頭♪よろしく、何かと口実を付けては飲んだくれているのが世の酒飲みではあるが、時にシリアスな想いでそう欲することがある。
それが今日であった。
そんな日は、やっぱり岐阜に出るしかない。

1446984222316 1446984232073 1446984252268とっさに浮かんだ最初の店は、「カンパーラ」!
この店、当初は焼酎専門店であったが、今はワインにも力を入れている。
しかしこの店の売りはなんといっても本格焼酎のラインナップだ。
それこそ日本全国から選りすぐった名品が所狭しと並べられた店内は、圧巻である。
それも、自身で醸造元を巡っては、納得のいったものしか置いてない。
そして最も特筆すべきは、お湯割りへの拘りである。
七三のお湯割り!
おいおい間違ってもらっては困る。焼酎が七でお湯が三なのだ。
どこぞの居酒屋のそれに慣れている輩には、逆さまとしか思えまい。
亭主いわく、この割合が一番旨い!
まったくの同感だ。
1446988140928 1446988156925お湯割りは、女媧(じょか)といわれる伝統的な器で供されるが、そのいわれぬな風情がむしろ新鮮である。
そしてもうひとこと言っておこう。
どれを飲んでも一杯の代金は同じなのだ。
蔵元から直接買い付けるほどの実力者には、流通過程に生じるプレミヤなど関係ない。
しっかしなんと不器用で商売下手なオヤジだろうか。(正直が一番!わかるなあ~)
その不器用ぶりには似合わない料理がまた悔しいくらいに旨い。
あるサークルを通じた亭主との付き合いもまた、この店への愛着を深めている。

こんな日は、一軒では済まされまい。
焼酎もイイが、やはり吾輩には日本酒が似合う。
1446984275787カンパーラを出れば、目と鼻の先には小料理屋「濱芳」が控えている。
ここの若大将、日本酒の振興を通じて柳ヶ瀬の復活のために寝食を忘れて奔走している。
その情熱が小生には眩しくて、応援せずにはいられない。
今夜のお勧めは、三千櫻の袋吊り25BY。二年間の熟成酒であり、酒米は愛山!を40%まで磨いて醸している。
大将自ら蔵元に出向いて、奥の奥から探し出してきたといういわく付きの奴だ。
一言で言おう。
旨い!!!
熟成から生まれるまろやかさと吟醸の華やかさが見事に溶け合っている。
二度とお目にかかれぬ酒かもしれない。
一期一会とは、こういうことか。

1446988165434濱芳をあとにした小生、終電にはまだ時間がある。
ここまで来たんだ。
やっぱりあそこだろ!
我が心の故郷「ぶらっ菜本店」
来ちまったぜ。
例によって、房島屋と鯨波の飲み比べ。
岐阜県に生まれた喜びに浸った今宵であった。

気が付けばまたしても乗り遅れ。
でも、有り難いねぇ~。
いつものタクシーOKだって!
眠りこけていたら玄関に。
ありがとう!!!