5月15日は、高橋尚子杯 ぎふ清流ハーフマラソン。
1463482913474小生も完走の美酒に酔いしれるはずであった。
今回のアクシデントでレース出場は果たせなかったが、前日の受付だけは済ませてきた。
本来なら、疾風になびいたであろうゼッケンが妙に恨めしい。
しかし当日の夜に控える日本酒の会には、少しの後ろめたさを引きずりながらも、キッチリと参加してきた。
久しぶりの酒イベントだ、否が応でも期待に胸が躍る。

今回のテーマは「蔵違い飲み比べ」。
岐阜地区を代表する二つの酒蔵が、各々のプライドをかけて張り合う(であろう)趣向だ。
1463482945116片やJR岐阜駅南口近くに蔵を構える「日本泉酒造」が醸すその名も日本泉、対するは各務原市の「小町酒造」が長良川。

日本泉は、強い芳香と とろりとした旨口が特徴だが、嫌味の無い爽やかさも兼ね備えている。
長良川といえば、どちらかというと辛口すっきり系ではあるが、どっしりとした存在感はなかなかのものだ。
ここで個人的な好みに触れるのは止めておこう。
どちらも、酒場で自腹を切って楽しむことのできる銘酒といえるだろう。

このイベントを仕掛けているのは、かのぶらっ菜グループは「まぐろう」。
ここの店長 渡辺氏の感性とバイタリティーには脱帽だ。
小生のような一介の酒飲みオヤジにも、直接の案内メールをくれる。
人間おかしなもので、そんなにされると悪い気はしない。
ブタもオダテりゃ木に登るじゃないが、ホイホイと誘いに乗っていしまうのも、シニアの特権か。

1463482970342 1463483017881 1463482996609 1463482984887しかし、まぐろうの料理は居酒屋レベルを超えている。
さすがぶらっ菜グループである。
というか、すべてに渡辺店長の心意気・男気を感じる。
人間、一見相手のためと見えて、実は我欲でしかないことがほとんどだ。
かく言う自分も決してご多聞に漏れる者ではない。
それを自覚し愚かさを承知の上で、尚且つどれだけのことができるのか、どれだけの気持ちに訴えることができるのか?
それを考え続けるのが、我々自営業者の宿命であり、喜びでもある。
そしていつしか、それは人生そのものに昇華されていくのだろう。
顔を造るとは、まさにそういうことではないか。

1463483024005久々の外出だ、終電にはまだまだ、このまま帰るには忍びない。
そんな時、真っ先に浮かぶのは、やはりぶらっ菜本店だ。
びっこを引きずりながらたどり着き、エイっとばかり暖簾をくぐる。
いつのも顔だ!
いつもの笑顔だ!
愛してるよ、有馬ッチ。
こんな酔っ払いのオジサンを、かくも優しく迎えてくれる。
お気に入りの酒を二杯。
屈託のない会話が、なんと心地よいことか。
ヘロヘロになりながらも、それでも時間は過ぎる。
「そろそろ終電の時間ですよ」
これもいつもの有り難いアナウンス。
再会を約して、駅を目指す人となった。