弥生三月、春が来た。

今月最初のイベントは「雪中熟成飛騨牛求評会」!
岐阜市のファンボギという焼肉店が仕掛けた催しだ。

145727303028214572729672771457272931445「飛騨牛」というブランド名は、元岐阜県知事 梶原 拓氏の発案による。
それなりの知名度は得てきたとはいえ、消費量拡大にはまだまだ抱える課題は多い。
そこで、更に美味しく食べられ、ブランド価値を高める方法はないものかということで、最近話題の熟成肉にして販促を図ろうという試みだ。
もちろん社長の高橋君ひとりでできることではない。
彼を取り巻く人脈を総動員しての取り組みとなった。
結果、繁殖家・肥育家・熟成師が従来の分業制ではなく一体となって連携しあうことで、互いが素材と向き合い最高の品質を追求する必要があるとして、三位一体のプロジェクトが立ち上がった。
これには県の畜産行政も応援しないわけにはいかない。
このイベントにも、それなりの補助金を引き出すことに成功している。

1457339571200 1457339579240熟成にはいくつかの方法がとられるが、雪深い山間部の伝統的食料保存方法である「かまくら」での熟成をメインに、ドライエージングとウエットエージングの三種の熟成をローストビーフにして供するという趣向だ。
因みに、雪中熟成を彼らは「スノーエイジング」と名付けた。

都ホテルのボールルームをフルに使い、500人を超える参加者を得ての華々しい会場となった。
まるで何かの祝典か、盛大な結婚披露宴さながらの様相に、ちょっとした焼肉パーティーくらいに考えてきた小生には、いささか場違いな感は否めなかったが、まっ、それもよかろう。

14572730214841457272958603しかし世の中は狭いもの。
その上、県の畜産業が絡んでいるということで、少なからぬ知人の顔を見ることとなった。
彼らが小生を見つけ、次々に挨拶に訪れる光景に、同じテーブルの参加者も「こいつ何者だ…」といった表情だ。
お役人とか団体関係者だったんだけど…(笑)

14572729502651457272941779一通りのセレモニーを終え、いよいよ試食が始まった。
味の評価は得意でないが、甘味とコクは確かに増している。
文句無しに美味い。
しかし問題はその量だ。あまりに少ない、少な過ぎる!

ほんの一口大に刻んだ肉の小片がいくつか出されただけ。
これにはさすがに不満の声が聞こえてきたが、そこはそれなりの参加者だ、誰も表立っては言わない。
今日の会費は、お披露目会のご祝儀と思おう。
その代わりと言っちゃあなんだが、モエ シャンドンの飲み放題!!!
しっかり飲ませてもらいました。

しかし、単なる金儲けを超えて、若者たちが真剣に地域振興に取り組む姿は確かに伝わった。
岐阜の街を、そして岐阜県を元気にしたい!そう願う若者を数多く知っている。
世の中捨てたもんじゃない。
こういったイベントに参加することで、少しでもその応援に貢献できたらと思う小生である。