二月、如月となった。
寒さのために更に着重ねるの意だという。
不覚にも風邪を引き、ほぼ二週間もランニングを休んでいる。
確かにまだ完全に治ってはいない。
風聞によれば、今回の風邪は長引くそうだ。
中には3週間も咳が続いたという話も聞いた。
小生もご多聞に漏れず、咳と倦怠感が残っている。
しかし食欲・飲酒欲だけはあるので、必然的に肥ってしまい、毎朝の鏡に映る我が顔に違和感を通り越し不快感さへ覚えるこの頃である。
昨日は月末。
商売繁盛と体調回復祈願のため、お千代保稲荷に参拝した。
折しも日曜日とあって、昼間から大勢の参拝客でごった返していた。
串かつ屋に鯛焼き屋、お決まりの店のにはお決まりの行列ができている。
驚いたのはカレー屋の列だ。
いつ開店したのかも知らない店だが、辺りに強烈なカレーの香りを漂わせ、道行く人の鼻をくすぐる。
ちょうどお昼時、行列のできるのも頷ける。
小生は、昨夜の深酒の影響もあり、あまり空腹感はなかったが、それでもここに来れば串かつ・どて煮で一杯は外せない。
ソソクサとお参りを済ませ、向かうは目を付けておいた串かつ屋。
小生は、噂にたかる人気店など好みではない。
それでも立ち食いコーナーには横一列にぎゅうぎゅうと詰め合った客達がカツを頬張っている。
しかしこの歳になるとつまらない遠慮はなくなり、少しの隙間から体を滑り込ませ、平然と当たり前のように彼らに溶け込むという技が身に付いているのだ。
習性であろうか、飲みすぎの気持悪さとは裏腹に、缶ビールからカップ酒へと条件反射的に体が勝手に動いていく。
迎え酒とはよく言ったもので、二日酔いの不快感は酒が喉を通る度に薄らいでいく。
幸いこの日は運転手が同行している。
こうなれば仕方ない、このまま酔っ払いモードで夜に突入するしかなかろう。
一通りのメニューを制覇し、メーターも程よく上がったところでワンカップを片手に参道散策。
ふと、植木屋の前で目が止まった。
なにやら怪しげなオジサンが呼び込みをしているではないか。
小生、こういった趣味はないのだが、思わず声をかけてしまった。
このオジサン、待ってましたとばかり、嬉しそうに自慢話を始めた。
なんでも仲間と組んで、チンドン屋もやっているのだとか。
どおりでズラ姿とオシロイが、妙に板に付いている!?
若干の気持ち悪さを抑えながら、それでもツーショットとあいなった。
しかし、いかに迎え酒が功を奏したとえど、疲弊した肝臓は嘘をつかない。
このまま玉宮へでも…と思ったが、これ以上の一歩が踏み出せない。
そうだ、こんなことを続けていたんじゃランニングの再開などできようはずもない。
風邪にかこつけてさぼって?いた弛んだ精神を、新しい月の到来と共に引き締めようじゃないか。
5月には長良川清流マラソンが待ち構えている。
そろそろ本格的な走り込みをしていかないと、まともに完走すらできないだろう。
決意も新たにおとなしく帰宅し、風呂に入って気分もサッパリ。
プシュッ!
プハァ~~~!!
風呂上りのビールがうまい…!!!
ダメだコリャ。