1447211940021この業界、ちょっとウロウロしていると、あっという間に浦島太郎と化す。
それほどに獣医学術の進歩は著しい。
所属しているいくつかの学会が催すセミナーだけでも結構な数に上るが、その他の研究会や団体からの開催案内は引きも切らない。
当然出られるものには限りがある。

その中でも、こういったエキゾチックアニマル(ペット診療における犬猫以外の動物の総称)に関するものは、なんだか気持ちが安らぐ。
1447211945818犬猫のように、青筋立ててどうしても覚えなければならないというものでもなく、診療対象から外し、避けて通ることだってできる。
実際、他病院からの紹介や転院は珍しくない。

だからといって、軽んじてはならない。
むしろ小生にとっては、純粋な興味から、楽しんで聴講できる数少ない分野だ。

当院では、こういった小動物や爬虫類も診療しているが、その依頼件数は年々増加している。
世の中のペットに対する志向が段々と変化しているようだ。

今月末には母校麻布大学で、小生の所属する爬虫・両生類の臨床研究会(scapara)が開かれる。
これなどは、本当の意味で心踊るセミナーだ。
事務局は同期生だった女性が仕切っているが、今や教授となり、病理学の大家となっている。
再会は楽しみだが、ズバズバと厳しい評価にさらされそうだ。

この日は名古屋でのセミナーであった。
いつもなら、終わったあとで知り合いと一杯やるのを通例としているのだが、さすがに今回はめぼしいメンバーに巡り合うことはなかった。
少々の切なさと共に、岐路についた。